1) U曲げ構造
絞り曲げと呼ばれることもあり、曲げ型では一般的で曲げ加工では殆どこの構造が多く採用されている。
主な部品は曲げパンチ、ダイ、スプリングパットで構成される。
曲げ位置など製品寸法精度が安定し易い。
同時に複数の曲げ加工が行えるが曲げによる引張られが大きくその対策が必要である。
曲げの直角度出しが困難で何らかの対策が必要
クッション圧力が弱いと製品の平面度が不安定になり強いと曲げ角度が開き易い。
クッション圧力は実際のトライにて条件に適した圧力に調整する。
2) V曲げ構造
一般的に「ヤゲン曲げ」と呼ばれ、簡易曲げ等に多く用いられている。
主な部品は曲げパンチ、ダイで構成され、製作費は「U曲げ」に比べ大幅に安価であるが一箇所の曲げ加工のみとなる。
曲げ位置精度が不安定であり、曲げソリが発生し易い。
製品の側面、底面側にそれぞれ凹み状の横筋が入る。
曲げ直角出しは比較的容易に行える。
曲げ高さが低い場合、この構造では曲がり難い。
ダイ肩幅は一般的に板厚の6〜8倍程度。
パンチ幅はダイ肩幅と同寸が一般的。
加工材は曲げダイの両肩に乗っていないと滑りが発生し曲がらない。
3) 抜きバリと曲げ方向
製品機能を考えないとして抜きバリは曲げ内側が理想である。
曲げ外側が抜きバリの場合、バリ部にクラックが入り易い。