適正なクリアランスはせん断面が板厚の1/3〜1/2の割合で全体に平均している。 |
せん断面の量でクリアランスの状態がある程度判断できる。せん断面の量が部分的に異なる場合は クリアランスが一定していないことが多い。 |
クリアランスが大きいと「ダレ」と「バリ」が大きくなり また、「抜きゾリ」が大きくなることで製品精度が不安定となる。 補足: 「抜きゾリ」 は 「6.せん断変形過程の応力」 を参照。 |
抜き圧力は小さくなり、「抜きゾリ」は大きくなる。 パンチ、ダイの刃側面が摩耗すると クリアランスが過大となりこの状態になることが多い。 |
クリアランスが少ないと、パンチとダイ刃先より発生する クラックが一致せず「2次せん断面」が発生する。 抜き圧力は大きくなり、抜きゾリは少なくなる。 ヒゲ状のバリが発生する パンチ、ダイ刃先のカジリ(チッピング)が起き易い。 |
2次せん断面 |
パンチ側のクラックとダイ側のクラックがつながらない。この部分が更にせん断され 「2次せん断面」 となる。 |
クリアランス | バリ | ダレ | 抜き圧力 | 抜きゾリ |
過小 | ヒゲ状 | 小 | 大 | 小 |
過大 | 大 | 大 | 小 | 大 |