円筒絞りの基本

2.円筒絞り加工



円筒絞り加工は、板材(鋼板)を容器状に金型で成形することです。


どんな金属でも、一回の加工で成形できる「絞り深さ」の限界があり、 製品形状によっては、絞り工程を何度も行わなければ成形できないこともあります。


具体的には、製品の「ブランク直径」と「絞り率」の関係で「絞り直径」を算出し、一回の加工で製品寸法に成形できるかが決まります。


絞り率の計算式


図の製品形状を一回の絞り加工で製品寸法にすることは物理的に不可能です。
ではどうするか?


第一工程の後、第二、第三と、繰り返し絞り加工を行うことで製品寸法に加工します。
その、繰り返し行う絞り加工のことを、「再絞り」といいます。


再絞りは、「一回前の絞り直径」と「再絞りの絞り率」の関係で「再絞り直径」を算出し、 その直径を少しずつ小さくし2回、3回と、製品寸法に成形できるまで繰り返します。



再絞り率の計算式


「絞り率」がある数値を越えると、ブランク材(製品)に割れ、破れが発生します。
この時の、「絞り率」を「限界絞り率」といいます。






      絞り加工 工程例

絞り加工 工程例